歯磨きをすると出血するのはなぜ?考えられる原因と対処法

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歯磨きをすると出血するのはなぜ?考えられる原因と対処法

「歯磨きすると血が出る。どうしたらいい?」
「歯を磨いたら出血するのであまり磨かないようにしている」

このようにお困りの方も多いのではないでしょうか。

歯磨きをしたときに血が出ると不安になりますよね。

ただ「血が出るのは怖いから」と歯を磨かないようにしても、見て見ぬ振りをしているだけ。いつまでたっても治らないどころか、悪化させる要因をつくってしまっていることも…。

そこで今回は「歯磨きをすると出血するのはなぜ?考えられる原因と対処法」というテーマで、出血する原因や対処法をご紹介していきます。

歯磨きをすると出血する原因

歯磨きをして出血する原因は3つあります。それぞれ詳しくみていきましょう。

①   歯周病が原因

歯磨きをして出血する原因3つのなかで、特に可能性が高いのが歯周病です。

歯ぐきに炎症が起きていると、歯磨きによる刺激で出血しやすくなります。

歯周病はかかりやすく、初期であれば治りやすい病気でもあります。1〜2日磨かないだけで歯ぐきは炎症して出血します。

しかし、また歯磨きを頑張れば健康な歯ぐきを取り戻すことができるのです。

歯磨きをしたときに出血するときとしないときがある場合は、歯周病の症状が落ち着いているか、歯ブラシの毛先が普段磨けていないところにしっかり当たっていない可能性があります。

そのあたりの判断は、歯科医師や歯科衛生士のプロでないとわからないので、歯周病の検査をして確認してみてくださいね。

「歯磨きすると出血するから控えている」という方が稀にいらっしゃいますが、歯周病の場合はむしろしっかり歯磨きしないと逆効果です。

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歯周病の原因はプラーク中の細菌。

歯周病菌が身体のなかへ侵入しますが、身体は抵抗しようと白血球が増え、歯周病菌と白血球が戦いをはじめます。

その結果が歯ぐきからの出血や赤み、腫れなどです。歯周病菌は出血をエサにどんどん悪さをしていき、歯周ポケットのなかに潜り込んで歯周組織を破壊していきます。

つまり、炎症を放っておくとますます出血が増え、歯周病は進行していってしまうのです。

歯周病による出血の場合は、歯磨きを丁寧に行うこと。初期の歯周病であれば、それだけで出血が落ち着いてくることがあります。

補助清掃道具と呼ばれる「歯間ブラシ」「デンタルフロス」「タフトブラシ」などを併用すると歯ブラシでは取り切れない細かいところにこびりついたプラークを除去できるので、出血を抑えることができます。

②   磨きすぎで傷つけている

歯周病と反対の理由で出血してくることがあります。それが「磨きすぎ」です。

磨きすぎて歯ぐきを傷つけて、出血してしまうのです。特に真面目で几帳面な性格の人ほど、歯周病を恐れて磨きすぎてしまう傾向にあります。

磨きすぎると歯ぐきが引き締まり、退縮してしまいます。歯が長くなったように感じられることもあるかもしれません。

難しいのが、その判断です。歯周病の人が「磨きすぎ」と思って歯磨きを控えて歯周病が進行してしまうのも、磨きすぎてご自身で口腔内を痛めている人がさらに磨いてしまうのも、どちらも危険です。

ご自身で判断すると間違ってしまうかもしれないので、客観的に診てもらうことをオススメします。

③   粘膜に異常がある

粘膜がただれていて、歯磨きによる刺激で出血することもたまにあります。その場合は歯磨きの前に痛みがあるのでご、自身でも気がつきやすいかもしれません。

粘膜に異常があるのは、重篤な病気の可能性もなくはないので、早めの歯科医院受診をお願いしています。すぐに来院できない場合は、うがいなどをしてなるべくお口の中を清潔に保ってください。

ほかにも糖尿病の方や、妊娠中などホルモンの変化がある方の場合、いつもより出血がしやすいです。早めに歯科医院にて予防処置をしていきましょう。

出血する原因別の対処法

歯磨きして出血するときの対処法は、先ほどもお伝えした通り、原因によって大きく異なります。

歯周病が原因で出血している場合

歯周病が原因の場合は、とにかく歯磨きです。時間をかければよいのではなく、普段磨けていないような細かいところまで歯ブラシの毛先で的確に当てて、プラークを除去します。

炎症が強く、歯磨きするときに痛みがある場合は、やわらかめの歯ブラシをオススメしています。ただ、やわらかすぎても強固にこびりついたプラークは除去できないので、ある程度、炎症が落ち着いたらコシのある歯ブラシを使用します。

歯周病が進行しやすい場所は、歯と歯の間です。

歯ブラシだけでは届かないので、歯間ブラシやデンタルフロスなどを使用してみてください。

>>歯科衛生士が教えるフロスの選び方&使い方

ただデンタルフロスは操作が難しく、適切に使用しないと、ほとんど意味をなさないことも…。細かい操作が苦手な方は、ご自身のサイズに合った歯間ブラシを探してみてください。

サイズが合っていないだけでプラーク除去率が悪くなり、大きく動かさないといけないなど操作も難しくなるので、部位ごとにサイズを変えて使用するのもよいでしょう。

ご自身でのケアに自信がないときは、歯科医院で相談してみてください。間違ったケアを行なっていたり、もっと効率の良い方法がわかったりなど、それぞれのお口に合った道具と方法をお伝えしています。

また、ご自身での歯磨きだけでは出血が抑えられないこともあります。歯科医院で徹底的に検査をして現状を把握し、必要に応じて歯石取りなどの歯周治療も並行して進めていきます。

磨きすぎて出血している場合

磨きすぎていると、歯ぐきを傷つけるだけではなく、歯の表面も削ってしまい、ザラザラしてプラークがつきやすくなってしまうことがあります。

ほかにも、知覚過敏などしみる症状が出てしまうことも…。

歯ブラシは硬いほど歯ぐきや歯面を傷つけてしまうので、やわらかめの歯ブラシをオススメすることがあります。

ただ、やわらかいと「磨けている感じがしない」といって、強く圧をかけてしまうのは逆効果。

それであれば、少しかたさのある歯ブラシで、優しく当てるのがベスト。歯ブラシは握るように持つのではなく、ペンを持つようにします。

特に男性は強く磨いてしまいやすいので気をつけましょう。

粘膜に異常がある場合

まずはかかりつけの歯科医院に相談してみましょう。

明らかな異常が見つからないときは、口腔内写真などで記録をとって様子を見ることがあります。口内炎の場合は10日程度で治ってくるので、2週間以上続くようなら他の疾患を疑う必要があるかもしれません。

歯科医師からの判断を仰ぎ、大学病院に紹介してもらうなど対応してもらいます。

いきなり大学病院に行くと「紹介状がないと診てもらえない」といった可能性もあるので、一度お近くの歯科医院で相談することをオススメします。

当院でも拝見することができますので、なにかお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。

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