「歯医者は痛くされるところ」
「むし歯だらけだから何を言われるか怖くて…」
このようにおっしゃる患者さまは後を絶ちません。
そして、歯医者になかなか足を運べず、強い症状が出て、どうしようもなくなってから来院されます。
すると大変な治療を余儀なくすることも…。
私たち歯科医療従事者は、少しでも早く歯医者に来てもらい、救える歯をできるかぎり多くしてあげたいと願っています。
そこで今回は「歯医者が怖いと思うのはなぜなのか?よくある10の理由」を深掘りしていきます。
歯医者が怖い10の理由
①子どもの頃にトラウマがある
昔は子どもを縛り付けてでも無理やり治療をする歯医者が多くありました。子どもの頃のトラウマはなかなか消えません。
②実際に過去に痛い経験をした
「痛みがあったら左手上げて」と言うわりに、実際に止めてくれる歯医者さんの少ないこと…。歯の痛みは背筋がぞっとするくらい耐えられないですよね。
③歯科治療恐怖症
「病院は嫌い」「痛くされそうで怖い」といった先入観を持たれている方も多いと思います。悪いイメージが膨らみ、歯医者に恐怖を感じているのではないでしょうか。また、過去のトラウマから歯科治療恐怖症になられた方もいらっしゃいます。
④嘔吐反射が起こりやすい
歯の治療でピンク色の粘土のようなもので型取りをしますが、喉の奥まで入ると嘔吐反射が出やすいです。鼻呼吸が上手くできないと呼吸ができず、苦しくなります。
⑤音が苦手
歯を削るときの振動やキーンとした音は何度聞いても慣れません。
⑥歯医者の臭いが嫌い
歯医者で使われている薬剤の独特な臭いが苦手な方も多いようです。口の中に薬剤が入ると鼻に抜けて嫌ですよね。
⑦目隠しされて何をしているかわからない
お水が飛ばないようにと顔にタオルをかける歯医者もありますが、何をされているかわからず、耳だけ敏感になって不安を煽ります。
⑧先生やスタッフが怖い
先生やスタッフの態度が悪いだけでも「この歯医者大丈夫かな?」と怖くなりますよね。
⑨歯医者に通ったことがない、長年通っていない
これまで歯医者に通ったことがない人や、しばらく行ってない人は、足が重くなってしまいます。特に痛みがなければ放置してしまう方もいるのではないでしょうか。
⑩歯がボロボロで何を言われるか不安
歯が悪いのはわかってはいても、歯医者に行ったら怒られるのではないかと気が滅入ることもあると思います。
歯医者が怖い方へ〜痛みを抑えるための工夫〜
以上のように歯医者が怖い理由はたくさんあります。ただ、医療や機器も日進月歩しているため、日々改善されています。
痛みを抑えるための工夫として、下記のような方法があります。
治療の前にクリーニング
まずは歯医者に慣れていただくために、クリーニングから行います。表面の汚れを落とすだけなので痛みはほとんどなく、お口の中がすっきりして気持ちが良いです。
表面麻酔
麻酔をする前に、表面麻酔のジェルを塗ります。ジェルを塗ることで針を刺したときの痛みが緩和されます。
細い針を使用
技術が発展して、以前よりも細い針が販売されるようになりました。刺したときの痛みがあまり感じずに済みます。
痛みの少ない麻酔の打ち方
麻酔は打ち方で痛みの感じ方が異なります。患者さまにできるだけ痛みを感じさせないように技術を習得しています。
電動麻酔器を使う
手動の麻酔器は圧がかかったときに痛みを感じます。電動は一定の圧力で少しずつ麻酔が注入されるため、痛みがほとんどありません。
静脈内鎮静法
それでも怖い方は、静脈内鎮静法で一気に治療をする方法もあります。半分眠りながら治療を受けられるので、リラックスしたまま進められます。
そのほか、現在は下記のような工夫もされています。
子どもを縛ってまで治療することはなくなった
今は無理やり治療することはほとんどありません。子どもの成長に合わせて、できることを少しずつ進めていきます。自らイスに座れるようになるまで待つので、縛ることはありません。
嘔吐反射が起こりづらい型取り方法
以前の型取りの他、スキャナーで読み取りコンピュータで作製することも可能になりました。ピンクの粘土の材料で苦しい思いを減らすことができます。
穏やかな音楽や、音を抑えた削る器械
歯を削る器械も進歩して、以前よりも音が少ないタイプのものも出てきています。診療室で流れる音楽もリラックス効果のあるものを使用しています。
アロマ、においの少ない薬剤
以前よく使用されていた薬剤が歯医者っぽい独特なニオイをしていました。今では使うことがなくなり、薬剤の臭いも改良されています。
アロマをたいて、良い香りのする歯医者も増えています。
当院での患者さまの不安を取り除くための心構え
歯科業界もこういった設備を整えることで恐怖心を和らげる努力をしています。これに加え、当院では、あたたかい対応、心のこもった診療を心がけています。
- 患者さまの要望にできるかぎり応える
- やさしく声掛け
- 事前のしっかりした説明
- 何かあったらすぐに治療を止める
患者さまが落ち着いて過ごせる環境を整えておりますので、安心してご来院ください。
現在の歯科業界
一昔前は歯科業界は「治療」メインでした。
- 悪くなったら治療すればいい
- 歯を抜いてしまえばいい
と考えられていました。
しかし、悪くなったら治すことを繰り返しているだけではイタチごっこです。
また、同じ歯に治療を7回ほど繰り返すと歯質はなくなってしまいます。
治療をして「治った」と表現されますが、代わりのもので「修復した」だけなのです。歯科の病気は一度かかると、基本的に元の状態には戻りません。
こういったことから、現在は「予防」にシフトされてきています。
「悪くなる前に予防しよう」という考えの歯医者が増えてきていて、定期的なメインテナンスを重要視しています。
治療となると痛みを伴いますが、クリーニングなどの予防処置は気持ち良いぐらいです。
また、歯の健康を保つことは長寿の秘訣とも言われています。
ご高齢になっても歯があると食事ができるので、きちんと栄養がとれます。歯があることで転倒防止にもなり、健康的な口腔内を保つと糖尿病や認知症などあらゆる病気を防ぐことも明らかになっています。
今からでも遅くありません。
今現在が一番若く、一番症状も軽いはず。
気になることがあればすぐに当院までご連絡ください。心よりお待ちしております。
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