歯のメンテナンスの重要性 おすすめの頻度や料金目安

歯周病

最近、歯のメインテナンスは大切という話はなんとなく耳にするけれども

  • 「イマイチ重要性がピンとこない」
  • 「自己管理しているから歯医者に行かなくても大丈夫だろう」

と考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、下記に当てはまる人は要注意。

  • 歯医者には痛くなってから行けばいい
  • 口臭が気になる
  • 歯が長くなった気がする
  • 以前より食べ物が詰まりやすくなった
  • 歯磨きすると出血する
  • 歯がぐらぐらする
  • 昔からむし歯になりやすかった
  • 唾液量が少ない
  • 両親の歯が悪い
  • 歯並びがよくない
  • タバコを吸っている
  • 糖尿病や高血圧など生活習慣病がある
  • 食生活が乱れている
  • 歯医者に行ったら抜くしかないと言われた…

 

“予防が良い”ことは頭でわかってはいるものの、痛いなどの緊急性がないと足が遠のきがちな歯科のメインテナンス。

しかし、後回しにしていると後悔することも。歯科の病気は罹患率があらゆる病気のなかでダントツな上に、歯周病はサイレントディジーズ(=静かな病気)と呼ばれ、自覚なく進行してしまう怖い病気でもあります。

歯科衛生士ライター 本吉ひとみ

そこで今回は、そうならないために「歯のメンテナンスの重要性」について解説します。おすすめの頻度や料金目安もご紹介するのでご安心ください。

メインテナンスとは?

歯のメインテナンスとは、お口の健康を維持するための処置をさします。

 

歯科の二大疾患である「むし歯」と「歯周病」などを予防するため、数ヶ月に一度の定期検診を行います。

レントゲンや口腔内写真の撮影、歯周ポケットや虫歯の検査をはじめ、生活習慣の見直し、ホームケアのアドバイス、ご自身では取りきれない細かいところまでのクリーニングなどを行うのが歯のメインテナンス。

 

患者さんに合わせたオーダーメイドのホームケア用品ややり方を、予防のプロフェッショナルである歯科衛生士がお伝えします。歯科の病気は何よりもご自身でのケアが大事。歯科衛生士はそれのサポートを行います。

 

長期的にメインテナンスを続けていくことで歯を失うリスクを軽減させる効果は絶大なのです。

 

また、メインテナンスと似たもので「PMTC」というものもあります。

こちらはProfessional Mechanical Tooth Cleaningの略で、専門的機械歯面清掃のことを言います。専門的な器具とフッ化物入りのペーストを用いて、すべての歯面の歯肉の縁上・縁下のプラークを機械的に選択除去する方法です。

 

おすすめの頻度

治療が終わったあとは3~6ヶ月ごとのメインテナンスをおすすめしています。

 

その理由としては、「歯周病治療が終了した後、適切に歯磨きなどのセルフケアを行っていたとしても歯周ポケット内の歯周病菌の数は3ヶ月でもとに戻ってしまう」と言われているからです。

 

ご自身での歯磨きだけでは届かない場所もあり、どうしても磨き残しがでてしまいます。そのプラークは時間がたつほどかたくこびりつくので、歯ブラシでは除去できなくなり、3ヶ月後には病原性を持つバイオフィルムになります。

 

この強固なバイオフィルムをきれいに除去するには歯科医院でのプロフェッショナルケアが不可欠です。かたくこびりつく前に徹底的にご自身でもケアを行った上で、3ヶ月にごとに歯科医院でのケアをすれば、健康な状態をキープすることができます。

 

よって、基本的には3ヶ月に1度のメインテナンスをおすすめしています。しかし、病気が治癒しておらず、予後が悪い場合やご自身でのケアが不十分な場合は1ヶ月ごとみることもありますし、状態やケア方法も良好な場合は6ヶ月に延ばすこともあります。

お口の状態に応じてご提案させていただきますので、お気軽に当院までご相談ください。

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歯科メインテナンスの料金目安

保険診療での歯のメインテナンス料金は、3割負担の方でだいたい3000円程度です。ただ、健康保険の規制によって、予防目的や「歯を白くしたい」などの美容目的では保険が適用されません。

 

保険適用されるのは何かというと「歯周病などの治療目的」です。つまり、保険診療で決められた歯周病の検査や処置を経ないとメインテナンスに移行できないということ。初診料、検査料、レントゲン撮影料金など「必要がない」といってもやらざるを得ないので、保険診療内で歯のメインテナンスをやりたい方はご了承ください。

 

自費診療では5000円~2万円ぐらいで設定している歯科医院が多いです。医院によっても内容や金額が違うのでご確認ください。さきほどお伝えしたPMTCは保険診療の場合と自費診療の場合があり、歯科医院によって異なります。

 

内容としては「保険診療よりもしっかりお時間を取る」「使える器具・機材・材料が違う」といった点があげられます。歯面をできるだけ傷つけずに行えるので歯にやさしい処置となっています。ほかにも、歯周ポケットが深い方に特化した器具やインプラントなど特殊な状況に対応できる方法で差別化しています。

 

「だめになったら入れ歯やインプラントにすればいいでしょ」と思っている方、余計にお金がかかってしまうのはご存知でしょうか。歯の価値は全体で3000万円ほどあると言われています。予防のためのメインテナンス費用は全部で300万円程度。最終的に治療でかかる費用と治療に何度も通う時間、身体への負担などを考えたら予防で数ヶ月に一度通うほうがよっぽどいいですよね。

 

また、費用面だけではなく、機能面での問題も。入れ歯やインプラントにすると食べられるものが限られてしまったり、味や食感、食べ物の温かさや冷たさも感じにくくなってしまったりします。

 

そうならないためにも定期的にメインテナンスに通うことが重要なのです。ご自身のお口の中の状況とお財布事情を考慮してご提案させていただきますので、なにかお困りのことがあればお声がけください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

お口の病気は客観的に診査診断してもらわないと病気に気が付けないことがあり、健康を維持するためには3ヶ月に一度のメインテナンスが大切です。

むし歯や歯周病を持っている方は口臭の原因となっていることもあるので、エチケットのためにもお早めに歯科医院を受診されることをおすすめします。

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